あれ?いつもと違う…ハリネズミを動物病院に連れて行くか迷ったときは

あれ?いつもと違う…ハリネズミを動物病院に連れて行くか迷ったときは

ハリ飼い共通の不安ごとといえば、愛しいわがハリネズミちゃんがいつもと様子が違うときでしょう。回し車を回していない、うんちがゆるくなった、急にエサを残すようになった…など。今回は、ハリんちでの経験をベースにその対応についてまとめました。

まずは冷静に

何はともあれ、まずは冷静になることが大切です。ハリネズミも人間と同じ、調子がいいとき悪いとき、浮き沈みはあります。「ちょっといつもと違う」くらいでしたら一刻一秒を争うケースは少ないです。飼い主たるもの、冷静に状況を確認して、適切な対応を取るように心がけたいところです。

動物病院の行き帰りが負担になることも

動物病院の診察室で獣医さんを待つハリネズミの姫ちゃん
調子がよくないなと思ったらまず動物病院で診てもらうのが一番です。SNSやネットで情報に振り回されるくらいなら獣医さんに診てもらったほうがいいです。診断結果がどうあれ、飼い主のモヤモヤとした不安も解消し、落ち着きます。
ただし、ハリちゃんにとって動物病院への通院はラクなことではありません。動物病院への距離、移動手段などにもよりますが、移動中の揺れで吐いたり、いつもと違う環境で緊張し、ストレスになったりもします。
そのためハリんちとしては、特に初めてハリネズミをお迎えした方には、元気なときに一度動物病院を受診して、ハリちゃんが移動酔いをするかどうかや、動物病院で落ち着いていられる子かどうか、さらには飼い主側も移動手段、ルート、労力などを確認しておくことをオススメしています。

CASE1:突然運動しなくなった

ハリネズミ用の回し車
では具体的なケースに話を進めます。まずは運動量のお話です。ある日突然回し車を回さなくなった。砂場にうんちはあるけれど、動き回った形跡がない。運動不足で体が弱ってしまったらどうしよう。病院で診てもらったほうがいいだろうか。いろいろ考えてしまい、心配になります。
ハリんちでも何度も経験しています。

確認1:回し車の状態

まずはごく単純な確認です。回し車がちゃんと回る状態かどうか見ておきましょう。ハリんちではベアリングがサビていた、取り付け方を間違えたという理由で回らない回し車を設置してしまっていたことが過去にあります(笑)。

確認2:うんち、食欲、体の異変

回し車に問題がなかったら、うんちの状態、エサの食べ方、体の異変(体が冷えていないか、足先などにケガをしていないか)を確認しましょう。うんちについては下の「CASE2」、エサについてはさらに下の「CASE3」でまとめて紹介します。

体に異変がある

抱っこしてハリちゃんの体に傷や出血、冷えなどがないか確認しましょう。
もしハリちゃんの体が冷えていたら、すぐに温めてあげましょう。抱っこを嫌がらない子であれば抱っこして、嫌がる子はケージの中を温かくして一眠りしてもらうようにします。

どれにも問題が見当たらなかったら、深刻な状況ではない可能性が高いので、一度落ち着きましょう。

確認3:飼い主への反応

次に、その子の飼い主に対する反応が変わっているかどうかを確認しましょう。もし声を掛けたり手を出したりしていつも通り反応する場合は、一時的なものである可能性が高そうです。ハリんちの経験上、次の3つが考えられます。

秋口の季節変化による一時的な調子の変化

秋口、ハウスの中で眠るハリネズミのカルビちゃんと赤ちゃん
ハリちゃんは、急に寒くなる秋に、一時的に活動量が減ることがあります。活動量だけでなく、活動を始める時間なども数時間単位で変動します。ハリんちは超多頭飼いなのでその変化をダイレクトに感じています。個体差はもちろんあって、変わらず元気な子もいれば、寝ている時間が増える子もいます。ただ、全体的にみんなが元気な日とそうでもない日があるので、おそらく気圧や気温の変化が等しく「やる気」に影響しているものと思われます。
そのため、秋口は少しおとなしい日があっても、うんちの状態、エサの食べっぷりに変わりがなければ季節的なものと考えて右往左往せず、室温・床温を適切に保って様子を見るのがいいと思います。
心配な場合は動物病院を受診して獣医さんからアドバイスをいただきましょう。特に異常がなかった場合でも、それを獣医さんから聞くだけで気持ち的にラクになるはずです。

成長期の子に起こる一時的な調子の変化

ハリんちでこれまで赤ちゃんから大人までいろいろなハリちゃんを育ててきました。その中で思うのは、6カ月~1歳過ぎぐらいまでに、ルーティーン(寝起き、運動のタイミング)が安定しない時期が来る子が多いということです。場合によってはこの時期に性格が少し変わる子もいます。
うんちの状態や食欲には問題がないことが多いので、もしかしたら思春期みたいなものなのかもしれません。

気分の問題

飼い主としては「何だよ!心配するやんけ!」となりますが、そういうときもあります。何日かすると何事もなかったかのようにまた遊び出したりするのです。もしかしたら飼い主の気付かない原因があった可能性も否定できませんが、人間には事実「気分」があり、ハリネズミにもあって当然と思います。

ストレスへの対処:飼育環境のどこが不満か見極める

ハリんちのハリネズミ部屋
さて、問題は「確認3」で反応がいつも通りではなく、少し怯えたり興奮した様子を見せた場合。この場合、飼育環境に不満がある、つまりストレスになっている可能性があります。

ハリネズミとのコミュニケーションは慣れていてもなかなか難しいところがあって、ハリちゃんが何に不満を持っているのか、何をストレスと感じているのかはなかなか判別が難しいです。

ひとまず試してみてほしいのは、「ケージを置く場所を変えてみる」「あまり構わないようにする」「飼育用品の一部を変えてみる」という3つです。
ひとつずつ説明します。

対処1:ケージを置く場所を変えてみる

いちばんシンプルかつ効果の見込める対策がこれです。ケージを置いている場所のせいで、ケージ外の物音やにおい、光などが気になってストレスに転じているケースがあります。
特に注意すべきなのは音と光ですが、ハリんちの経験上、飼育環境にストレスを感じて敏感になってしまう子は、ケージを高い位置に置くことで解決することが多いです。ハリんちではメタルラックにケージを置いていますので、ラックの低い棚から高い棚にケージを移動するだけです。
敏感なハリネズミはケージを高い位置に置くと落ち着くケースが多い
これによって変化するのは「音響(低い音が響かない)」「視界(ハリちゃんがケージの外を見たときに人間が目に入る頻度が減る)」です。
また、ドアの近くなどのように、普段は静かなのに(人がドアを開けることで)突然音がする場所が苦手なハリちゃんもいます。単純にビックリしてしまうんですね。そういう子には、ドアなどより遠い場所にケージを移すのがいいでしょう。

対処2:あまり構わないようにする

ハリネズミはよくツンデレと表現されます。嫌がっているかと思うと近づいてくるといった、なかなか不可解な反応を見せたりすることがあるので、人間もどう近づいたらいいものか迷う場面が出てきます。基本的に、嫌がる仕草や拒否の仕草を1ミリでも見せたら人間からは深追いしないこと。嫌がることは徹底的に止めることが、心を許してもらうための大前提です。
というわけで、1~2日、意識的に構うのをやめて給餌と掃除に専念してみて、様子が変わるかどうか観察してください。もしそれで元気になるようであればビンゴです。人間のどんなアクションを嫌がっているかを棚卸しながらテストして、接し方を少し見直していきましょう。徐々にハリちゃんの心もほぐれてきます。

対処3:飼育用品の一部を変えてみる

ハリネズミは怖がりですが好奇心旺盛でもあるので、特定の飼育用品を嫌がるというケースはそんなに多くないように思います。ですが念のため、ケージの中にハリちゃんが近づかないエリアがないかどうか注意して観察してみてください。もしあった場合、そのエリアに置いてあるもののにおいなどを気に入らないと感じている可能性があるので、それをどかしましょう。

CASE2:下痢・緑のうんち

うんちに異変があったときもまた心配になります。ハリネズミは胃腸が弱めの動物です。正常な焦げ茶色の硬めのうんちに混じって、消化不良の緑色のうんちが出ることがあります。これは混じる程度、何日も続かなければさほど気にする必要はない、というのが基本的な解釈です。

一方で、毎日緑色のうんちしかしない、薄茶色だけど水っぽいうんちをするなどの場合は要注意です。おやつや補助食品が体に合っていない、腸内環境が乱れている、悪玉菌の増殖などがまず考えられます。より深刻な病気のケースもあります。うんちに異常が出ていて動物病院を受診すべきケースは、たいていはCASE1「運動しない」とCASE3「エサを残す」の症状を併発しています。このような場合、なるべく早く動物病院を受診しましょう。

ちなみに、ハリんちのこれまでの経験上、緑色のうんちが一時的に出るケースはお迎え直後や環境の変化によるストレスです。水っぽいうんちが一時的に出るケースは、おやつ&補助食品が体に合わないときに確認しています。

元気に食べて動いているのにうんちだけが異常な場合

いつものように人間に対しても反応して、エサもちゃんと食べ、運動もしている。なのにうんちだけが異常という場合、与えているものに原因がありそうです。ハリネズミ用フード以外に与えているもの、ミルワーム、ゼリー、フルーツ、ニンジン、その他おやつや補助食品などがあれば、与えすぎ、または体に合わない可能性があります。

その場合、まずはそういった食品を与えるのを止めて1~3日ほど胃腸の状態を整えてもらいます。うんちの状態が正常になったら、以前よりも量を減らして与えてみてうんちの状態を確認してみましょう。それでまたうんちに異常が出る場合は、その食品はその子の体に合いませんので、与えないようにします。
いずれにせよ、メインフード以外の食品は、メリハリをつけて与えるのが大切です。

CASE3:エサを残す

エサを食べるハリネズミのハリンちゃん

全然食べない場合

もしフードを全然食べない場合は、偏食かどうかをテストして確かめる必要があります。ふだん与えているフードが一種類だけの場合、(できるだけ)過去に食べたことのある別のフードに変更して、食べるかどうかを観察します。

これで食べれば偏食ですので、食べなかったフードはしばらく与えない方向で様子を見てください。
どのフードも食べない場合は、環境要因(温度など)に問題がないかをチェックして、当てはまらなければ体調がよくないかも。動物病院の受診をお勧めします。
もし温度管理が不十分だったときは、適温になるよう改善して半日~1日様子を見ます。

初見のフードは食べないことが多い
ハリネズミは警戒心の強い動物なので、調子が良くても悪くても、まったく食べたことのないフードには手をつけないことも多いです。そのためハリんちでは、できるだけ幼く好奇心が旺盛なうちに、いろいろなフードの味を覚えてもらい(アンティングしてもらい)、偏食に備えることをオススメします。

複数のフードを混ぜて与えている場合

複数のハリネズミフードを混合した様子
ふだん複数種のフードを混ぜて与えている場合は、一種類ずつを皿に盛りつけて順番に差し出し、食べるかどうかをテストします。
このとき食べない皿があれば、偏食が始まってそのフードのにおいなどが気に入らなくなったと考えられます。そのフードはなしにして、別のフードだけをしばらく与えてください。
どの皿にも興味を示さない場合は、先ほど同様環境要因(温度など)に問題がないか確認、問題が見当たらない場合は動物病院を受診したほうがいいでしょう。

ちょっと残す場合

エサをちょっと残す、目安として毎日与えている量の1/3以下を残すぐらいであれば、気分的なもの、食事中に気をそらされる何かが起こった(人間が驚かせたなど)、軽い偏食が考えられます。

その場合、その子が大好きなおやつがあれば、それと残ったフードを混ぜてもう一度差し出すと完食してくれる場合があるのでやってみてください。乾燥ミルワームが好きな子であれば、残ったフードの上で砕いてふりかけにしたり、ゼリーが好きな子であれば、少し加えて軽く混ぜ合わせたりといった感じです。
少し残したハリネズミフードの上に大好きなゼリーを足してあげた例
やってみてうまく行かない場合は、あまり深刻に考えず、しばらく様子を見てください。さらに悪くなって、全然食べなくなった場合は動物病院に連れて行くべきです。そうでなく、ちょっと残すのが続く場合は、少なくとも「食べている」ので、毎日少しずつエサの種類を混ぜてみたりして、好みを探りながら解決していくのがいいと思います。

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