ハリネズミはなつく? 距離を縮めるためのステップ―基本的な付き合い方3

どんな動物だって、急には仲良くはなれません。新しいパートナーを迎え入れたら、時間をかけて焦らず少しずつ近づいていきましょう。

難易度の低い方法から順に始めましょう

距離の縮め方にはその子の性格が大きく影響します。ただ、ハリネズミにもともと備わっている性質から考えて、次の3つ難易度が低めの方法であればどの子にも実践できそうです。

飼い主の匂いの付いた衣類をケージに入れる(難易度 低)


これはよく聞くと思います。序盤、飼い主の匂いに安心してもらうために、お迎えしてからすぐにでも行いたいですね。1日身に付けてお洗濯をしていないシャツやハンカチなどがいいでしょう(とは言っても汚いものはNGですよ)。

ただ、ちょっと注意したいのが香水。ハリネズミは鼻がいいので、香水やアロマオイルの匂いは強すぎるようです。あくまで覚えてほしいのは飼い主の人間としての匂いですので、香水などがついていない衣類を使いましょう。

やさしく声をかけながらエサをケージに置く(難易度 低)


ハリネズミにとって、「エサをもらう」=「至福のイベント」です。このイベントが飼い主と結びついていることを理解してもらえれば、距離感は一気に縮まるはずです。飼い主としても、仲良くなる最大のチャンスと考えて、しっかり活用しましょう。

オススメの手順を紹介します。

  1. エサを入れた器をケージの外に置いて、エサが近くにあることに気付かせる
    見てます、見てますよ
  2. エサ入れを持ち、その子の名前などを小さい声で呼びかけながら、その子に注目してもらう
  3. 呼びかけを続けながら(注目を続けてもらいながら)ゆっくりとエサ入れをケージの中に置く
    置き終わる前から割り込んできて食べている状態です(笑)
  4. ケージから少し離れてエサを食べてもらう

この手順を続けることで、ハリネズミちゃんに「エサはこの人がくれるんだ」と知ってもらいましょう。ゆくゆくは「この人=至福をくれる人」になることを狙います。

MEMO
ちなみに、この一連の手順は、回数が増えれば増えるほど効果が出るように思います(あくまでハリんちでの観測範囲ではありますが…)。そのため、1回のエサを少なめに、回数を増やすようにするのがオススメです。

少し話は逸れますが、1日1回エサを多めに与えるのと、3~4回などに分けて与えるのを比較すると、ハリネズミちゃんの活動時間(回し車やおもちゃで遊ぶなど、起きている時間)は分けて与えたほうが多い印象です。

1日1回多めの場合、食べてからすぐ寝てしまい、おなかが落ち着いたら起きて運動してうんちをして、また寝てしまうことも…。それに対して、少なめを回数与える場合は、食べてからすぐ運動するパターンが(あくまでハリんちの観測範囲で)増えます。医学的な裏付けはないものの、人間が「食べ過ぎてとりあえず寝る」(血糖値の急上昇で眠気発生?)みたいな状態に近いような気がして、少なめを回数与えるようにしています。

エサを手から与える(難易度 中)

ここからは、スキンシップが伴いますので、うまく行えるかどうかがひとつの分岐点になるような気がします。

手からエサを与える場合、飼ってるハリネズミちゃんのいちばん好きなエサを選ぶのが安全だと思います。与えるエサは、指先ではなく手の平に乗せて、ゆっくり手を差し出すようにハリネズミちゃんに近づけますそのエサが好きすぎて、気付いたら飼い主の手に両前脚が乗ってしまっていた、ぐらいの反応を引き出しましょう

もしミルワームを食べる子なら、毎日与えているエサはエサ入れで与えて、ミルワームを手で与えるなど、使い分けるといいと思います。というのも、ミルワームは量を与えるものではないので、手に1匹だけ乗せて1日数回与えるというふうに、しつけに使うのがちょうどいいのです。

いずれにせよ、手に両脚を乗せてエサを食べることに抵抗がなくなったようなら、しめたものです!

ここまでをクリアできたら、あとはその子の性格次第だと思います。抱っこさせてくれたり、手の中で寝てくれたり…慣れた子であれば!

人に慣れた子と距離を縮めるステップの例

ここでは

元気くん(タイで生まれ、4カ月頃に兄弟6匹と共に来日)

  • 物怖じしない
  • 人間に対しても敵意などがない
という扱いやすい性格の子ではどうだったか、時系列的に紹介します。
初日から毎回
声かけをしながらエサ入れをケージに置く
エサを水でふやかすため+冷蔵保存しておいた使いかけのゼリーを少し温めるため、エサを入れた皿はケージ脇に5~10分は置いておきます。
5日後ぐらいから
おやつ(ミルワーム)を手で与える
飼い主がおいしいものを手で運んでくる、あるいは飼い主の手にはおいしいものがある、と理解してもらいます。
3週間後ぐらいから
手の平に乗せてみる
両手でやさしく包むようにして抱き、温かいことを知ってもらいます。一度包んだらあまり動かさず、ピタッと固定するようにすると落ち着きました。
1カ月後ぐらいから
足湯(お風呂)やナデナデをしてみる
好きか嫌いかと言われたら嫌いなようですが、足湯やナデナデをしても、立ち直り(切り替え)が早いです。持って生まれた性格はもちろんですが、信頼関係の構築後に行っているということも関係あると思います。
ステップの進め方で気をつけたのは、ストレス低→高スキンシップ少→多の順にすることでした。

もし途中でイヤがるような反応を示したら(元気くんの場合はありませんでしたが)、急ぎすぎたのかもしれませんので、無理せず難易度の低い方法に戻ってやり直しましょう。ここで一歩引かず、イヤがることを続けてしまうと、心を固く閉ざしてしまう原因になりますので注意しましょう。

MEMO
元気くんを観測している範囲では、エサやりについては毎日繰り返すと数日で何が起こるかを覚え、飼い主の予備動作の時点で反応を見せることも多くなりました

つまり、ケージ横、エサを準備する場所に立ち、エサのにおいや音を出していない状態で手を動かしているだけで「エサ!」と気付くようで、ハウスから出てきてアピールするのです。ただケージの前を通りすぎるだけではこのような反応は見せないので、意外と飼い主のことを観察してくれている…と思っています。

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