国産ハリネズミフードの「Fラボハリネズミ」(フィード・ワン)のレビューです。2018年末ハリネズミフードに新規参入した会社さんの製品で、パッケージや成分が個性的なので、細部まで掘り下げて調査してみます。
目次
フード選びの基礎知識は別記事で
大切なハリちゃんのためにどんなフードを選ぶべきか、基礎的な情報を別記事にまとめています。よろしければご覧ください。
ハリネズミのフード選び3つのポイントFラボハリネズミの基本情報
- 可もなく不可もない印象
フィード・ワン株式会社は配合飼料の製造販売を事業の柱にする企業です。ペットフードではウサギ・ハムスター・モルモット用の製品をもともと手掛けているようなので、ハリちゃん以外の小動物飼いの方々にはおなじみの会社かもしれません。
参考 ペットフードフィード・ワン株式会社 そのフィード・ワンさんが2018年11月に発売したのがこの「Fラボハリネズミ」です。
参考 ペットフード『Fラボシリーズ』3種発売のお知らせフィード・ワン株式会社
パッケージは400gの1種類で、中に200gの袋がふたつ入っています。
価格
Amazon、ヨドバシ、楽天その他取扱ショップは多めですが、一通り調べた範囲では、ヨドバシは税込・送料込・ポイント還元分値引きで1,080円、ここが最安かと思います。
参考 フィード・ワン Fラボ ハリネズミ 400g ハリネズミ専用フードヨドバシ・ドット・コム ヨドバシ価格でグラム単価は2.7円なので、平均よりは少しだけ高めのフードという位置付けになります。
参考までに、他フードのグラム単価を載せておきます。
Fay | 500g | 2,000円 | 4円/g |
ハリネズミフード (三晃商会) | 1kg | 1,770円 (ヨドバシ) | 1.77円/g |
ひかりハリネズ (キョーリン) | 1.1kg | 1,980円 (ヨドバシ) | 1.8円/g |
ハリネズミセレクション (イースター) | 600g | 1,310円 (ヨドバシ) | 2.18円/g |
オッティモ10 (ジクラ) | 750g | 3,110円 (チャーム) | 4.15円/g |
Mazuri Insectivore Diet | 1.36kg | 3,299円 (チャーム) | 2.43円/g |
Fラボハリネズミ | 400g | 1,200円 (ヨドバシ) | 3.0円/g |
ハリネズミの主食 トリプルバランス | 400g | 1,239円 (ペット健康便/楽天) | 3.1円/g |
原材料と成分
Fラボハリネズミには、(人間の)サプリでよく聞く下記成分が配合されています。
- プロポリス
- ヌクレオチド(酵母エキス)
- コエンザイムQ10
- グァバ葉粉末
- オリゴ糖
原材料
では原材料を見ていきます。
原材料のトップはホミニーフィード(副産物)。飼料的な原料が多い可能性と、ハリネズミの本来の食性とは違う点、気になる方は気になると思います。
動物性たんぱく質はチキンミール、昆虫粉末がメインです。ハリちゃんの本来の食事である昆虫粉末が入っている点は評価できますが、チキンミールは鶏肉そのものというわけではなく、加工で出たくず肉や副産物をまとめたものです。食肉よりも安価なことと、たんぱく質源として問題なく使用できることから使われています。
比較として、「ハリネズミフード」(三晃商会)の原材料トップふたつは「国産鶏肉、国産魚粉」で、これはいわゆるお肉とお魚です。
記載内容の違いを見分けられるようにしておくといいと思います。
成分
次に成分です。
粗たんぱく質 | 28.5%以上 |
粗脂肪 | 5.0%以上 |
粗繊維 | 4.5%以下 |
水分 | 10.0%以下 |
灰分 | 9.5%以下 |
ハリネズミフード | オッティモ10 | Fay | ||
---|---|---|---|---|
粗たんぱく質 | 30.0%以上 | 42%以上 | 30%以上 | |
粗脂肪 | 10.0%以上 | 11%以上 | 9%以上 | |
粗繊維 | 9.0%以下 | 5.0%以下 | 3%以下 | |
水分 | 8.0%以下 | ー | 8%以下 | |
灰分 | 7.0%以下 | 7.0%以下 | 記載なし |
比較してみると、粗たんぱく質をはじめ、主要成分がどれも少なめです。
やや脱線するようですが、動物病院で療養食として獣医さんからよく勧められるのは「キャットフード」。その理由は、粗たんぱく質が多いからです。AAFCOという団体が定める基準値は、子猫が30.0%以上、成猫が26.0%以上なのですが、実際評判のよいキャットフードには、粗たんぱく質が32~40%ほど含まれています。
そのためハリんちでは、ハリネズミ用フードは粗たんぱく質が高くて本物のお肉やお魚を使ったものを中心に、食いつきや偏食対策として、副産物や穀物が多めのフードを何種類か、比率を下げて混合する、というやり方にしています。
ペレットの大きさ・硬さ・ふやけ具合
このフード、ペレット形状と大きさは「オッティモ10」(ジクラ)にだいぶ近いです。
左が「Fラボハリネズミ」、右が「Fay」(NK Hedgehog Thailand)。
左が「Fay」、右が「オッティモ10」(ジクラ)。
ペレットの大きさはFラボハリネズミとオッティモ10が5mm、Fayが3mmといったところでした。
硬さチェック
Fラボハリネズミの説明には、“そのままでもふやかしても与えられる、2way仕様!”とあります。では、まず硬さを確認してみましょう。
「Fay(NK Hedgehog Thailand)」と硬さを比較してみました。こちらは動画でどうぞ。
結果としては、どちらもカリッという歯ごたえは感じられる食感だと思いますが、Fラボハリネズミのほうが若干Fayよりも硬めでした。
ふやけるかどうかチェック
水を加えてふやかしてみたところ、2~3分でしっかりふやけました。
13匹の試食:ファーストインプレッション
では、ハリちゃんたちの食いつきをテストしてみましょう。みんな食べるのは初めてです。ふやかして与えてみました。
動画で一気にどうぞ。
結果は全員完食
ハリんちの13匹は全員食いつきよく、完食しました。過去Fay、Mazuriもほぼ全員が食いついて完食してしまっていて、テストになっていないという話もありますが(笑)、事実としてお知らせします。
総評:食いつきはいいがサブ扱い
Fラボハリネズミ、オッティモ10、Fayのような丸っこいペレットは、ハリちゃんたちの食べ姿を見るに、食べやすそうです。
たとえば、ハリネズミセレクションの場合、粒が大きいからでしょう、口に入れてかんでいるときに半分ぐらいを一度皿に落として半分ずつ食べています。
Fラボハリネズミは、どの子も一粒を口に入れたらそのままかんで飲み込んでいるので、サイズ感としても問題がないように見えます。
粗たんぱく質率がやや低く、原材料に副産物が多いため、混合する場合のサブとして、偏食対策に使うといいかもしれません。
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