ハリネズミちゃんとの暮らしでいちばんお金がかかるのは病院。ワンちゃんネコちゃんより体が小さいぶん、病院代も安く済むと思いがちですが、そんなことはなく、健康診断から手術まで、しっかりお金がかかります。今回、ハリんちメンバーの医療費を診療内容と共に公開します。皆さんのパートナーの場合と比較して見ていただけたらと思います。
目次
その内容を受けて、「後編」として民間2社の保険加入をシミュレートしてみます。
きょうちゃん 通院8回、入院2日、手術1回で合計171,623円
1歳2~4カ月時の通院・入院記録
7,236円 | 初診料1,100円、注射料3,000円、内服薬(処方料込み)2600円 |
30,024円 | 一時入院700円、マスク麻酔3,000円、採血料1,000円、血液検査全検10,000円、レントゲン撮影大四ツ4,500円、超音波検査腹腔4,000円、注射料2,000円、内服薬(処方料込み)2,600円 |
92,988円 | 再診料500円、入院1日1,500円、注射料6,000円、マスク麻酔10,000円、子宮内膜炎45,000円、静脈留置1,500円、病理組織検査15,000円、注射料4,000円、内服薬(処方料込み)2,600円 |
540円 | 再診料500円 |
1,620円 | 尿検査1,500円 |
ある日、ホイールにうんちとは違う生臭い物体を排泄していたため病院へ。尿検査で潜血反応があり、子宮に悪性腫瘍ができていたため、外科手術で子宮の摘出をしました。
手術後に摘出した組織の病理診断を実施してもらったところ、「一般的に転移をすることはほとんどありませんが、浸潤性に増殖するため、他の臓器との癒着があった場合、そこから再発する可能性があります。」というコメントがありました。
2歳2~3カ月時の通院記録
13,068円 | 診察料600円、レントゲン撮影大四ツ4,500円、超音波検査腹腔5,000円、注射料2,000円 |
19,008円 | 再診料500円、マスク麻酔3,000円、細胞診一般FNA・FNB3,000円、レントゲン撮影大四ツ4,500円、注射料4,000円、内服薬(処方料込み)2,600円 |
7,139円 | 再診料500円、高栄養免疫サポート510円、注射料3,000円、内服薬(処方料込み)2,600円 |
1年後、心臓と肺の至近に悪性腫瘍ができた際の通院記録です。以前摘出した悪性腫瘍の転移かと思われます。転移場所が心臓の近くということもあり、外科手術はできないという判断になりました。
三太郎くん 通院11回、手術1回で合計119,664円
2歳7~11カ月時の通院・入院記録
7,560円 | 再診料800円、糸状菌検査1,200円、セロハン法800円、糞便検査(直接)500円、ダニ処方0薬2回分3,200円、抗生薬(塗り薬)400円 |
15,012円 | 再診料800円、レントゲン撮影(2枚)4,200円、画像診断・読影料2,000円、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円、爪切り500円、内服薬(シロップ)1,400円、抗生剤(塗り薬)1,500円 |
3,888円 | 再診料800円、内服薬(シロップ2本)2,800円 |
3,996円 | 再診料800円、内服薬(シロップ)1,400円、抗生剤(塗り薬)1,500円 |
66,636円 | 再診料800円、点滴1,500円、手術時麻酔料8,000円、会陰形成術50,000円、内服薬(シロップ)1,400円 |
3,996円 | 再診料800円、内服薬(シロップ)1,400円、抗生剤(塗り薬)1,500円 |
7,236円 | 再診料800円、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円、再縫合2,000円、内服薬(シロップ)1,400円 |
3,564円 | 再診料800円、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円 |
6,048円 | 再診料800円、抜糸処理800円、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円、抗生剤(塗り薬)1,500円 |
864円 | 再診料800円 |
864円 | 再診料800円 |
おしりに炎症ができ、シッポがおしりの中に引っ込んでしまったのを治療。最初は飲み薬・塗り薬で様子を見ていましたが、最終的に外科手術を実施しています。
健太郎くん 通院6回で合計24,593円
2歳4~6カ月時の通院・入院記録
9,267円 | 再診療800円、糸状菌検査1,200円、セロハン法800円、皮膚穿刺及び染色細胞診3,000円、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円、内服薬(シロップ)280円 |
8,424円 | 再診料800円、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円、CO2レーザー蒸散処置3,000円、点滴1,500円 |
864円 | 再診料800円 |
歯肉炎の通院治療です。
2歳7~8カ月時の通院・入院記録
1,988円 | 再診料800円、糞便検査(直接)500円、サプリメント40円、内服薬(シロップ)500円 |
1,998円 | 再診料800円、糞便検査(直接)500円、サプリメント50円、内服薬(シロップ)500円 |
2,052円 | 再診料800円、糞便検査(直接)500円、サプリメント100円、内服薬(シロップ)500円 |
臭気の強い軟便が続いているため通院してお薬で様子を見ています(現在も治療・経過観察中です)。
元気くん 通院1回10,476円
7カ月時の通院記録
10,476円 | 初診料1,100円、スリットランプ検査1,500円、糞便検査1,500円、注射料3,000円、内服薬(処方料込み)2,600円 |
食欲がなく便が緑色のため糞便検査。腸内細菌にカンジダ胞子、らせん菌が多かったため、内服薬で治療。
蕾ちゃん 通院1回13,500円
1歳11カ月時の通院記録
13,500円 | 初診料1,500円、診察券発行料100円、セロハン法800円、糸状菌検査1,200円、外注検査送付代金1,200円、真菌培養検査2,000円、4菌種1,200円(1菌種300円)、処置・検査用鎮静麻酔料2,500円、爪切り処置500円、バイトリルシロップ5㎖以下1,500円 |
朝落ち着きがなく体を確認してみると、おなか側、首の後ろ付近に強くかきむしった切り傷のようなものがあり、肉が少しえぐれていた。鎮静をかけて検査したところ、ダニではなく、カビによるかゆがりの可能性。細胞診を外部に提出し、ひとまず飲み薬で様子を見ている最中。
通院がメイン。手術となると出費がかなり増える
ハリんちの診療実績の範囲内で話をすると、入院というのはあまり多くなくて、ほとんどが通院です。通院は、出費としてはさほど大きくないものがほとんど(もちろん、積み重なるとなかなかです)。
それよりもやはり「手術」ですね。きょうちゃんの子宮内膜炎では約12万円、三太郎くんの会陰形成で約7万円。この出費は大きいです。
また、複数の獣医さんから「2歳を過ぎてからは病気が多くなる」とうかがっています。
この点、実際と照らしてみますと…。きょうちゃんの子宮内膜炎は1歳過ぎの発症ですし、元気くんがおなかを壊したのは1歳前です。ただし、きょうちゃん、三太郎くん、健太郎くんの3匹が2歳以降に病院にかかっていて、うち2匹は手術を検討するレベルの病気。
一般論として2歳以降に注意が必要、というのはその通りだろうな、と思います。
ちょっとした診療でも数千円の出費になる場合もあるので、保険料とのバランス次第では保険への加入も検討したいところです。ひとつだけ確実に言えるのは、手術のサポートはほしい、ということです。
ハリんちの勝手な希望としては、費用的には1~2歳という中途から加入できて、月々の保険料は少なめ、手術のサポートだけしてくれる商品があったら加入したい、と思いました。
さて、そんな保険はあるでしょうか……?
ここで紹介した医療費の内容を受けて、後編を用意しました。
保険2社、アニコムの「どうぶつ健保はっぴぃ」と日本アニマル倶楽部の「プリズムコール うさぎ等小動物プラン」の内容と、ハリんちの診療実績を掛け合わせて、加入の検討をしています。
こちらをご確認ください。
ハリネズミの病気と「保険」|2社の保険商品に入っていたらどうなった?
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