今から5カ月前の昨年11月末、一緒に暮らしていたハリちゃんを初めて亡くしました。2番目にお迎えした健太郎くん(当時3歳1カ月)です。歩き方が変だ!と気づいてから、亡くなるまではわずか6日間でした。
目次
ふらふら歩くようになり、あっという間に後ろ脚が動かなくなった
健ちゃんはもともと人慣れしたハリちゃんではありませんでしたが、2019年2月、ヤギさんと私(ムク)のハリちゃんを集合させてハリんちとして同居させるようになってからみんなといることがいい刺激になったのか、マイペースながらも朝に回し車で走ったりごはんの時に出てきたりと、以前のひきこもりからは想像もできないくらい変わり、とても喜んでいました。
朝、自分から顔を出してくれるようになった元気なころの健ちゃん。同じ11月の写真です。
嫌な予感
異変に気づいたのは、11/24の夜。「なんか歩き方がふらふらしている? 寝起きだから?」と思ったのが最初でした。この朝も回し車で走っていたんです。
翌日(11/25)夕方、やっぱり歩く姿がバランス悪くふらついているので、その時初めて何か重大な病気?と思い、病院に連れて行こうと決めました。
翌朝、後ろ脚をひきずるように
そして翌朝(11/26)、ふらふらどころかもう右の後ろ脚をひきずるようにしていたので、これは大変!とすぐ病院に行くことに。ところがいつもお世話になっている病院が予約診察のみの日。ダメもとで連絡するも、やはり予約の患者さんでいっぱいなので、明日受診してくださいとのことでした。
YouTube動画、上の動画とサムネイルは全部同じですが、該当部分から途中再生されます
こちらも受診前日、後脚はもう床にこすって移動しています。ふだんは床に着いているはずの足の裏が上を向いています
動物病院を受診
11/27。午後から動物病院です。
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引きずっているほうの脚やしっぽは、床に接する面がこすれて赤くなり少しジュクジュクしていました。
ハリちゃん特有のふらつき症候群という病名は知っていたので、「もしかしたら?」と思う半面、「どうか違いますように」と祈るような気持ちで受診しました。
診断結果に愕然
鎮静麻酔をかけてレントゲンを撮ったのち、診断をうかがうと、
獣医さん
この時点では、脊椎側弯症なのかふらつき症候群なのか、まだ判断しかねるということでした。
脊椎側弯症は、神経的な異常はないが脊髄圧迫により後脚の麻痺が進行、後脚での歩行ができなくなるが、支えてあげれば立っていられることもあるとのことで、状態としては健ちゃんは今まさにこの状態でした。
また、ふらつき症候群は神経の病気で、後脚の麻痺から始まってそれが前脚や全身に広がり、だんだん動けなくなり死に至るという病気だそうです。
いずれにしても困難な病気に違いありません。
体重の減少に気付いてあげられなかった
お迎えした時から身体が弱く、もともと食も細かったこともあり、最近の体重は230gくらいでした。それが受診時は200gを切っていました。
いつもと同じくらい食べていたのですが、いつのまにか身体も細くなっていました。
なんで気づいてあげられなかったか…。
この先を楽に過ごしてもらうための指示をいただく
今後についての指示は、
- もともと体力がないので、いまの体重を減らさないようにして、食べるものはなんでもあげる
- 腹部に少しガスがたまっているのでガスを減らす薬と、抗生剤を処方。これを1日2回シリンジであげるかごはんに垂らしてあげる
- 炎症部分への塗り薬(処方)+ワセリン(市販品でよい。保湿のため)を1日2回以上塗ってあげる。その際、血行促進、冷え・硬化防止のために脚を曲げたり伸ばしたりしたりマッサージをしてあげるといい
急にどんどん悪化して、受診後わずか2日目に亡くなる
受診した日の夜は、もう這うようになっていました。(夜ごはんのお世話をしてくれたヤギさんによると)それでも這ってごはんのところまで来たそうです。
(また、ヤギさんによれば)紙の床材を撤去しペットシーツを敷いて、下半身をちょっと浮くようにペットシーツを折り重ねたものをおなかに敷いてあげたら、その夜のごはんは少し食べやすそうにしていつもの量を完食しました。
受診翌日に食欲が激減
受診の翌日(11/28)、朝はあまり食べませんでした。食欲もなさそうでした。こすれたところに薬を塗ってあげるのですが、その際、脚の屈伸をすると脚全体が冷えていて、血行が悪くなっていました。少しでも温かくなるように気が付いたときに曲げ伸ばしをしてあげるようにしました。ごはんも少ししか食べないのでこの日から薬はシリンジであげることに。
この夜もごはんを近づけてもひとなめしただけ。水分をとってほしかったので、ごはんの上から少しぬるま湯をかけたら水分をとりつつ食べてくれました。固形物を食べるのもしんどくなってきたようでした。
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健ちゃんが立っているのを見たのは受診の翌日が最後でした
受診後2日目夜、眠るように亡くなる
受診後2日目(11/29)、朝、キャット用の液状おやつをあげてみましたがまったく受け付けませんでした。いつものフードをトロトロにふやかしたものを指にのっけて口に持っていったらやっと一口食べてくれました。
薬をシリンジで飲ませるとき、健ちゃんをひざにのせて前傾姿勢にして「我慢して飲んでね~」と言いながらシリンジから飲んでもらっていたんですが、毎回「イヤだ~~」というように前脚でバタバタ払ってどけようとするのは健ちゃんらしくて、イヤイヤする元気があることに少しだけホットとしました。
朝と午後3時頃、水を飲んでくれたのでちょっと安心しました。
夜、店で接客していた私に、ヤギさんから「残念だけど、亡くなりました」とメッセージが入りました。20時半頃体を拭いて薬を塗ったときは大丈夫だったけれど、22時過ぎにはすでに亡くなっていたそうです。
異変が発覚してから亡くなるまで、わずか6日間でした。
ハリちゃんとの一日一日を大切に
この数日の健ちゃんの急な悪化の様子を見ていて、そう長くはないのかもしれないとは感じていましたが、まさかこんなに早くその時が来るとは思ってもいませんでした。
帰宅後、健ちゃんを抱っこしながら、本人はイヤだったかもしれないけれど、ここ数日いっぱい抱っこさせてくれたなぁと、冷たく硬くなった健ちゃんを感じながら何とも言えない気持ちになりました。
後日亡くなったことを電話で獣医さんにお知らせすると、突然すぎて絶句されていました。
結局死因はなんだったのかわかりません。ハリちゃんのことはまだわからないことが本当に多いと獣医さんもおっしゃっていましたが、病名がつかないまま亡くなってしまうことは意外と多いのかもしないなと思いました。
初めてハリちゃんを亡くし、毎日一緒にいられるその当たり前が、当たり前じゃなくなった時に、しみじみと喪失感が襲ってきました。
いつもどおり食べているか? 水もちゃんと飲んでいるか? うんちはしているか、色や状態は? 回し車で走っているか? 体に傷がないか?などなど、毎日観察することが本当に大事なんだと思います。また、いつもと違う様子に気づいた時の受診の判断・タイミングの難しさもあります。
いつかハリちゃんと別れる日はやってきます。それはいつかわかりません。どうかハリちゃんとの一日一日を大切に過ごしてください。
元気だった頃の健ちゃん
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