健太郎くんの軟便―ハリネズミの子育て&成長日記28(シーズン2)

健太郎(2歳10カ月)くんが、おなかの調子を悪くして軟便になってから改善の手がかりをつかむまでの約4カ月の様子をご紹介。

もともとデリケートな健太郎くん

健太郎くんは、ハリんちのほかのハリちゃんたちに比べても特にデリケートで、これまでも緑色のウンチを2日に1回くらいはしていました
いつもお世話になっている獣医さんに緑のウンチのことを聞いたところ、
「ハリネズミちゃんは緑のウンチが連続して続くのは問題だけれど、その時1回なら問題ない」
と言われました。

確かにほかのハリちゃんたちも、本人が好まなそうな時に少し長く触れ合ったりすると、ストレスを感じてか緑のウンチをすることもあるし、足湯が苦手なハリちゃんは足湯の最中に緑のウンチをするし…でもそのあとは普通の正常なウンチに戻るので、健太郎くんも特にどこか調子が悪いということではないんだとその時は思ったんです。

でも、そうなると今度は、飼い主が何かちょっかい出すわけでもないのに、なんで緑のウンチを2日に1回くらいするんだろう? 何がストレスになっているんだろう?と思うように…。
ほかのハリちゃんたちはそんなに頻繁に緑のウンチをするわけではないので、健太郎くん本人のためにも理由が何かわかればなあと悶々としていました。

寝袋からハウスに変えて1カ月後、かなりの軟便が出る

ハリんちは今年2月に引っ越しをしたので、ハリちゃんたちにとっても今までとは環境が変わりました。
健太郎くんと三太郎くんはそれまで寝袋を愛用していたのですが、ほかのみんなと同じようにハウスに変えました。
特に健太郎くんは寝袋だと中にこもってばかりであまり外に出てこなかったのですが、だんだん顔を見せてくれるようになってハリんちでは喜んでいました。

寝袋からハウスに変えて約ひと月が経ったある日、健太郎くんのケージに緩いウンチを発見! 3月の寒い時季だったのと寝袋からハウスにしたのでおなかが冷えたのかな?と思ったりもしました。

その日は朝ごはんのあとのウンチが軟便だったけれど、午後になったら少し硬めになっていったので様子を見ていましたが、数日後にかなり水っぽいウンチになりニオイもキツイ! 色もベージュがかった鈍い緑色の見たことのない色だったので、これはいかん!と動物病院で診てもらうことに。

1回目の受診:便を検査に出して投薬で様子を見る

この日は水様便だったので、うっかりふき取ってしまいウンチを持参しませんでした💦。
冷静になって考えたらティッシュごともっていけばよかったと思ったけれど後の祭り。便に異常がある時はウンチを持参するのが鉄則ですね!

問診の後、先生の話によると、ハリネズミの下痢・軟便の原因は、細菌性(主にサルモネラ菌)、真菌性、寄生虫、腫瘍、食餌性などが考えられるとのこと。
健太郎くん、まずは触診してもらう。触診では特にしこりや腫れのようなものは感じられないということで、糞便検査をすることに、ウンチが持参できなかったので、直接おしりのところを綿棒でこすり取って検査をしてもらいました。

結果は翌日電話で聞くことにして、この日は犬猫用の「マイトマックス」という整腸剤と、消化器系の機能を改善するシロップ「プリンベランシロップ」を処方されました。「マイトマックス」は耳かき1杯分をフードにふりかけて、シロップはシリンジで飲ませるか、無理そうならフードにかけて食べさせるようにと。

左が「マイトマックス」、右が「プリンペランシロップ」

ひとまずこれで2~3日様子見て、体重が減るようなら再度検査をするので、その時は便だけ持参してと、言われました。

検査結果では悪い「菌」は出なかった

翌日、検査結果を電話で聞くと「悪さをするような菌は出ていない」とのことで指示どおり処方された薬で様子見ることに。
数日は、正常なウンチではないけれど、少しはよくなったような気が。そして体重も減ってはいなかったので、2週間後にまた受診することにしました。この時は乳酸菌入りのゼリーもおやつとしてあげていました。

受診後7日目のウンチ。砂とからんでいますが、色が通常のウンチに比べると薄くてベージュ寄りの色。この色の時はたいていニオイもキツイ(-_-;)。この日は調子よくありませんでした

2回目の受診:やはり「菌」は出ない

2回目の受診日の朝は、いいウンチがあったので、すかさず密閉容器に入れて病院に持参

床材ごとウンチを密閉容器に入れて病院に持っていきます

この前受診した時は、綿棒でおしりをこすっての糞便検査だったけれど、今回は適量を持参できたので再度糞便検査をしてもらう。しばらく病院で待って結果を聞くと、やはり「悪さする菌は出ていないとのこと。今回は犬猫用の止瀉剤「ディアバスター」と、前回と同じ「プリンペランシロップ」を処方されました。「ディアバスター」も同じように耳かき1杯分をフードにふりかけて使います。

この日の診療明細書。「ディアバスター」の写真撮るの失念

これでまた様子を見ます。確かに使い始めた時はよくなったように思ったけれど、軟便・ニオイはやはり正常とは言えず💦。電話で相談してみると、「次回は血液検査しましょう。鎮静かけるので、午前中に来てください」と言われる。

3回目の受診:さらに別の補助食品を試すことに

3回目の受診日は早めの時間に病院へ

動物病院の待合室で待つ健太郎くん。丸まってます

とれたてウンチを持参し、まずは糞便検査電話では血液検査をすると言っていたのだけれど、先生が「試してみたいのがあるのでもう1回だけ様子を見てみたい。とても力のある補助食だから」と

内心「また変わんなかったら、結局のびのびになるだけだな~。健太郎くん大丈夫なのか?」とちょっと不安に。しかし反面「これで改善されるなら、鎮静麻酔使わなくていいし…」とすがってみることに。

いつもの「プリンペランシロップ」と、先生が使ってみたいと言っていた、腸の健康維持に特価した栄養補助食「ベルキュア バウ」を処方される。「ベルキュア バウ」は酪酸菌や粘膜の栄養素になる働きをもつグルタミン酸が豊富に含まれているそう。しばらくは他のおやつはあげないようにと言われたので、おやつであげていたゼリーを控えることに。

この補助食で今度こそ改善されますように…と願いつつ試す

別の獣医さんと出会い、サプリメントをいただく

淡い期待を抱いたものの、翌日からもやっぱりあまり変わらない日が続き、どうしたものか? やっぱり次は血液検査してもらおう!と思っていたそんな時、動物関係の会合で偶然、獣医さんと知り合いました。

その獣医さんはハリネズミは診たことないそうで、いくつか質問を受けたのですが、その中で「ハリネズミちゃんのウンチはくさいの?」という質問からの流れで健太郎くんの軟便のこと、犬猫用のサプリメントを処方されて使っていることを話すと、「ちょうどいい乳酸菌のサプリの試供品もっているからこれ使ってみたら」と2包をバッグから出してくれたんです
ツヤット」という犬猫用の乳酸菌サプリメントで、こちらも耳かき1杯分でOKとのこと。

「ツヤット」に期待大!

通院している病院で処方されたサプリもあと1包残っているけれど、いったん中止して「ツヤット」をいつものようにごはんにふりかけて食べてもらい様子を見る。今日はいいな!と思える日もあれば、改善されてないなという日も。結局1包使いきってもやっぱりあまり変化はなく、2包目の封を切りました。

消化不良を疑って1回の食事量を減らしてみる

2包目を使い始めたタイミングでハリんちのもう一人の飼い主が「1回にあげる量を減らして回数を増やしてみれば?」と提案してくれ、なるほど、消化が悪いならその方法はいいかも!とやってみることに。

いつもは朝8時半過ぎと夜8時頃に2回あげていたごはんを、朝9時前、夜8時頃、深夜3時頃(飼い主が深夜一度目を覚ます時間)の3回にして、これまでの量を3回に分けてあげることにしてみました。ごはんの回数を3回に変えた翌日は大きな変化はなかったのですが、なんと! 2日目からウンチの状態が明らかに良くなり、3日目も調子良くなっていたんです。ウンチも茶色い長い一本のウンチになっていて、においもキツくなくなっていましたこの調子でおなかの調子が戻ってほしいと願いつつ、しばらくこの食餌方法で様子を見ることに。

ただ、毎日いいウンチかというと、今日はニオイが少しキツイなという日や、便が緩めだなと思う日もあります。その時に思い当たったのが、うっかり量が多くなってしまった時に軟便になりがちなのかな?と。なので以後は量に気をつけてあげるようにしています。

まだまだ正常ではないウンチの時が多いです。サプリも合う合わないもあるしすぐには効かないこともあると獣医さんもおっしゃっていました。

健太郎くんの体重は減っておらず、少しずつではありますがおなかの調子も改善はされているので、当たり前に普通の状態が維持できるようになるよう今後も健太郎くんの様子を見守りながらケアをしていきたいと思います。

もう一つ、語弊があるかもしれませんが…、獣医さんを信頼することはもちろん大事! でも信じすぎて、プロの獣医さんの指示に従っていればどうにかよくなるといつのまにか思い込んで自分で考えることをやめていました。治療を続けながら、毎日様子を見ていちばんそのハリちゃんのことを知っている飼い主自身もケアの方法を考えて工夫することが必要なんだなとつくづく思いました。

ちなみに…今朝のウンチは、この4カ月で一番いいウンチが出てました!  めちゃくちゃうれしかったです( ´艸`)

「こういう治療をして治りました!」というスッキリな記事ではありませんが、どなたかの参考になれば幸いです。

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