70cm幅のケージ「シャトルマルチ R70」レビュー

SANKO シャトルマルチ R70 レビュー

ハリんちでも使用している三晃商会のケージ「シャトルマルチ70」がリニューアルして「シャトルマルチ R70」になりました。リニューアルで変わった点、使い方、ケージ内のレイアウトについて、詳しくご紹介します。

シャトルマルチ R70の概要

シャトルマルチ R70全体写真
シャトルマルチ R70は小動物(うさぎ・モルモット・フェレット・ハリネズミ)用の幅約70cmの飼育ケージです。
外寸:幅71×奥行き44×高さ41.5cm
本体重量:約3.7kg
参考 シャトルマルチ R70三晃商会WEBページ パッケージには4種類のパーツが入っています。

  • ベーストレイ(下部プラパーツ)
  • ケージパネル(側面ワイヤーパーツ、折りたたみ式)
  • 天板パネル(側面ワイヤーパーツとはめ込んで組み立てるワイヤーパーツ)
  • サイドロック(ケージパネルとベーストレイを固定するためのワイヤーパーツ)

価格について

価格は6,500~7,200円程度で、旧製品より少し値下がりしたかもしれません。

組み立て方法

組み立て手順はシンプルですが、動画に収録してあります。


YouTube動画は該当個所から途中再生されます
一度組み立て作業を行ったあとは、上部のワイヤーパーツ(ケージパネル+天板パネル)は組み立てた状態のままメンテナンスできます。
組み立て済みのシャトルマルチ R70のワイヤーを持ち上げたところ

リニューアルのポイント

リニューアルしたのは上部のワイヤーパーツのみで、ベーストレイは変わっていません

ワイヤーパーツの全高は旧製品よりも2cmほど長くなっています。ハリんちではメタルラックに3段分縦にシャトルマルチを置いているのですが、段によってはギリギリ入る高さ。あまりうれしくない変更です。
シャトルマルチ R70と旧製品の高さ比較
ワイヤーパーツははめ込みの組み立て式で未使用時には折りたたんでしまえるようになりました。多頭飼いで飼育頭数が変動するハリんちではうれしい変更です。

リニューアルポイントは実はワイヤーピッチ

このワイヤーパーツ、折りたたんでしまえるようになったことよりも、ワイヤーピッチの変更が真のリニューアルポイントです。

旧製品のシャトルマルチ70は、ハリんちが知る限り2世代あります。第一世代はワイヤーピッチがケージ前面・背面ともに2.5cmでした。
第二世代(おそらく2018~19年頃にこっそり変わったのだと思います)はケージ前面・背面ともにワイヤーピッチ1.5cm
そして今回のR70は、前面が1.5cmで背面が2.0cmになったのです。
シャトルマルチ R70と旧製品のワイヤーピッチ比較2
シャトルマルチ R70と旧製品のワイヤーピッチ比較1
この理由について三晃は特に説明していないようですが、第二世代のワイヤーピッチ1.5cmでは同社「サイレントホイール フラット30」、マルカン「静音ホイール31」どちらも正しく取り付けできませんでした。その点を改善したということなのだと思います。

ちなみに、第一世代にはフラット30も静音ホイールも正しく取り付けられます。ワイヤーピッチが広いぶん、ワイヤーの間に指を入れて持ち上げたりできて便利でした。実はハリんちがイチオシなのは、もう手に入らない第一世代だったりします。

サイレントホイール フラット 30の取り付け

旧製品のシャトルマルチ70(背面のワイヤーピッチ1.5cm)は、サイレントホイール フラット 30をメーカー推奨の形で取り付けることができませんでした。
サイレントホイール フラット 30をシャトルマルチ70のケージに固定してみた様子
メーカーの説明写真によると、樹脂板の三角形が末広がりの状態で、しかもスタンド込みで取り付けられるように受け取れるところ、実際は横にしないと取り付けができず、スタンド込みでは取り付け不可能でした。

その点、シャトルマルチのリニューアルで完全に解決したことを期待して、取り付けをしてみました。

その結果…。樹脂板の三角形を末広がりの状態で取り付けることはできたものの、依然スタンド込みで取り付けることはできませんでした。そもそもシャトルマルチのベーストレイ(茶色の下部プラパーツ)には傾斜があり、スタンドの側面が引っかかって斜めになってしまうので、最初から不可能なのです。
シャトルマルチ R70にサイレントホイール フラット 30をスタンド付きで取り付けた失敗例

結論として、シャトルマルチのワイヤーにホイールを取り付ける場合は、スタンドは使わない。ということになります。

三晃のページには注釈として“※適宜、スタンド部は、取り外して設置して下さい。”と書かれていますが、掲載している写真はスタンド込みで設置した状態。誤解を与えるので改善してほしいです。
参考 サイレントホイール フラット 30三晃商会WEBページ

ハリちゃんが入ってみたときの空間の感じ

今回のリニューアルではベーストレイは変更なしなので、ハリちゃん的にはほとんど変化はありません。旧製品と同等の空間を利用できます。

ワイヤーに傾斜がなくなった点を考える

あえて言えば、ケージパネル(側面ワイヤーパーツ)について、旧製品は上に行くほど狭くなる、台形状の傾斜が付いていたのに対して、R70は傾斜がなくなり縦にまっすぐ伸びています。これにより、悪い意味で、旧製品よりもハリちゃんがよじ登りやすくなったと言えると思います。

ハリちゃんの中には、興奮するとワイヤーをよじ登る子がいます。登れるだけ登ったあと、降りられなくて落ちるという結末なのですが、旧製品は内向きの傾斜なので登りにくく、途中で落ちるところ、R70はまっすぐなので天井まで登り切って、高さのある状態で落ちてしまう危険性を想像します。極端に過敏になる必要はないと思いますが、気になるというのが正直な気持ちです。

シャトルマルチ R70で暮らすハリちゃんの様子

では、ハリんちのレイアウトで暮らすハリちゃんの様子を見ていただいて、ケージ選びの参考にしてみてください。こちらの動画をどうぞ。


YouTube動画は該当個所から途中再生されます

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